冷蔵庫のライフサイクルについて考えよう

製品ライフサイクルってなんだろう?

「製品ライフサイクル」とは、素材や部品の調達から、製造、輸送、使用、回収、リサイクル、処分までの「製品の一生」のことです。この製品ライフサイクルの各段階で投入される資源、エネルギーなどを必要最小限にし、環境負荷(人間活動が地球環境に与える負担)を低減していくことが求められています。

冷蔵庫のライフサイクルの環境負荷はどのくらい?

2009年10月〜2010年9月に販売された501L6ドア冷蔵庫(以下、2010年冷蔵庫)を家庭で約10年間使用した時のCO2排出量を試算した結果が次のグラフです。ライフサイクル全体でのCO2排出量は1,709kgでした。

ライフサイクル段階毎にみると、使用段階が全体の8割を占めており、使用段階での省エネがライフサイクル全体のCO2排出量を削減するためにもっとも効果があることがわかります。そのため、家電メーカーでは消費電力量を削減した冷蔵庫の開発を積極的に進めてきています。

また、使用済みになった冷蔵庫は、家電リサイクル法に基づいてリサイクル処理されており、家電リサイクルプラントでのリサイクル処理・処分時のCO2排出量はわずか0.5%です。回収した素材(金属、プラスチック)は新しい製品の素材として再利用されるため、4.3%のCO2排出量削減(リサイクル控除)になります。このことから、リサイクルを行うことにより、3.8%のCO2排出量削減の効果があるといえます。

2010年冷蔵庫のライフサイクル毎のCO2排出量