コンテンツ・メニュー

メニューをスキップ

空気清浄機

空気清浄機のウイルスに対する除去・抑制性能評価試験方法について

1.制定の趣旨

空気清浄機のウイルスに対する除去・抑制性能評価については、国際規格、JIS等の標準化された規格が無い状況から、従来は各社にて、第三者試験機関の協力も交えつつ独自の試験方法により、その評価を行って来ました。しかし、その試験方法等が各社で統一されていないためその効果が比較しにくく、また昨今のインフルエンザの流行により、空気清浄機のウイルスに対する除去または抑制性能が社会的に注目される様になりました。

そのため、日本電機工業会では、2011年(平成23年)7月に評価基準の統一化、及び会員各社の評価/訴求の適正化を図ることを目的に下記の性能評価試験方法を制定致しました。

その後、2015 年(平成27 年)3 月に家庭用空気清浄機の性能測定方法等を規定するJEM1467(日本電機工業会規格)に以下の性能評価試験方法を包含する形で発行致しました。

【室内に浮遊したウイルスの評価】
「空気清浄機の浮遊ウイルスに対する除去性能評価試験方法」: 280KB
【室内の布類等への付着ウイルスの評価】
「空気清浄機の室内付着ウイルスに対する抑制性能評価試験方法」: 237KB
【空気清浄機のフィルターに捕捉したウイルスの評価】
「空気清浄機のフィルターに捕捉したウイルスに対する抑制性能評価試験方法」: 167KB

2.概要

2.1 試験方法の対象

本性能評価試験方法は家庭用空気清浄機を対象とします。
(本性能評価試験方法を空気清浄機以外のその他の品目にも準用する事は妨げません。)

2.2 試験機関

本性能評価試験の試験機関は、公的機関とします。

2.3 試験微生物

ウイルスに対する性能検証は、本来は対象とするウイルスを用いて性能評価を行なうべきではありますが、微生物的リスクの観点から、インフルエンザウイルスを広い空間に噴霧する性能検証方法は国内の評価機関で実施困難な状況であります。

このような理由により、これまでは、インフルエンザウイルスを指標ウイルスとして容積1m3等の密閉空間を用いて実施されてきましたが、社会的な関心の高まりもあることから、本規定では実空間に近い25m3の空間を用いて、ファージMS2とPhi-X174をインフルエンザウイルスの代替ウイルスと位置づけ、試験微生物に加えております。

なお、それぞれの評価基準では、大腸菌ファージを試験微生物として使用する場合には、評価目的の病原性ウイルスと大腸菌ファージが、試験対象となる空気清浄機に対して同様の抑制効果があるかをあらかじめ調べることとしているので、大腸菌ファージを試験微生物として使用してもインフルエンザウイルスへの効果が確認できると言えます。