電気を語ろう!第8号

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JEMAの理科教育支援活動 電気を語ろう!第8号

理科教育支援ワーキンググループのメンバーのコラム、JEMA の理科教育支援活動をサポートしてくださる方々からのメッセージを紹介します。

JEMAの理科教育支援活動と現場教育の出逢い~教育が旅の出発点~

日本の道路の出発点(元標)である東京・日本橋にて学習指導要領が改訂され、2011年度(平成23年度)から小学校6年生理科「電気の利用」単元として、発電/蓄電/発熱が加わりました。これらは電気の基礎的なはたらきに関するものですが、この改訂にどう対応するかは現場教育における課題であると思われます。

JEMAは将来にわたる電機業界の人材育成につなげることを念頭に、この改訂に先駆けて2008年に理科教育支援活動として教員研修プログラムの開発を開始しました。2010年後半から教育委員会や小学校理科部のご協力を得て教員セミナーの形で実践的に検証し改良を進め、プログラムが教員のみなさんにとってお役に立てるものに成りつつあるという自信を深めています。

このプログラムは、JEMA会員企業の社員であって教育のプロではない、普段は会社務めしているメンバーが月に1~2回のミーティングを繰り返して創り上げたものです。幅広い普及を目指し、名古屋/大阪/福岡地区のJEMA支部に参加している会員企業から成る講師陣の組織化を進め、多くの教員がセミナーに参加できる機会の創出にまい進しています。そして参加された方ご自身が、さらに他の教員に伝授していただくことを理想としています。

プログラムを活用することにより発電/蓄電/発熱の単元についてのこどもたちの理解や社会とのつながりへの興味が深まることなどを期待して、メンバーは情熱を持って取組んでいます。その多くが中高年の会社員ですが、"教育"という言葉には情熱を駆り立てるものがあり、これに貢献したいという使命感がほとばしり出ていると私は感じています。
こどもたちが理科好きになったとか将来理工系の仕事を志向するとかいう効果がにわかに見えるものではありませんが、歳月を通じ結実していくことを信じています。

話は変わって、あるミステリー作家の小説に、「こどもたちに良かれと思ったが実は間違ったことを教えてしまったために、こどもたちの将来において重大な事件を招く」ものがあります。その作家は、電気工学を専攻しJEMA会員企業である電機メーカーに在籍された経歴があります。主人公の刑事が事件の真相にたどり着き、間違った教育を施した人物に対峙する一節は圧巻です。
原点となる立ち位置を意識し、様々な方向に旅立っていくこどもたちを導くことは、教員にとって日常的かつ永遠に直面されるテーマであると思います。

JEMAの理科教育支援活動と人間教育を強引に結びつけるつもりはありませんが、前述の情熱を注ぐ会員企業のメンバーと教員のみなさんがセミナーの場で出会ったとき、なにがしか素敵なものが生まれる予感をもっています。
多数の参加をお待ちしています。

一般社団法人日本電機工業会 理科教育支援ワーキンググループ 主査 平野 良樹
(三菱電機株式会社 電力・産業システム事業本部 電力・産業システム技術部 技術企画グループマネージャー)