電気を語ろう!第1号

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JEMAの理科教育支援活動 電気を語ろう!第1号

理科教育支援ワーキンググループのメンバーのコラム、JEMA の理科教育支援活動をサポートしてくださる方々からのメッセージを紹介します。

「少子化と理科教育」

近年、少子化についての話題がマスコミでも多く報道されるようになってきているが、その傾向がどうなっているのか、簡単に数字で表現してみよう。

一般社団法人日本電機工業会 総合技術政策委員会委員長 杉山 博司

一般社団法人日本電機工業会
総合技術政策委員会委員長
杉山 博司(*)

第1 次ベビーブーム(昭和22 ~ 24 年)では年間出生率が最高270 万人、第2 次ベビーブーム(昭和46 年~ 49 年)では210 万人であったが、平成21 年には107 万人と大幅に減少してきている。更にこの中で、大学工学部志願者数に絞ってみると、表に示すように、この10 年間で40%減の25 万人であり、これは科学技術立国日本を今後維持していくには余りにも心もとない数字といえる。

国の「第4 期科学技術基本計画」では、理工系人材を国の最重要資産として位置づけ、産・官・学一体となって活動することを謳っている。支援活動の例としては、理科の出前授業や実験教室などで工夫を凝らした取り組みを展開中である。一方、出前授業などの弱点としては、一過性で終わり易いこと、回数が増加するとリソースの限界や継続性の問題が発生することなどが挙げられる。又、小学校の教員の面から考えてみると、小学校教員志望学生の内、過半数は理科を教える技能に自信がないと答えているという調査結果も存在する。

JEMA では総合技術政策委員会に理科教育支援ワーキングを立ち上げ、上記課題解決の一助にすべく活動しているので、その内容を紹介したい。

平成23 年度新学習指導要領から新課程として、小学校6 年生の理科に「電気の利用」単元が新設される。そこでこの単元に合わせ先生方を支援するプログラムを作成し、試行・検証を開始している。文系教員からは「すぐに使える優れた教材情報」や「優れた指導法に関する情報」の入手機会の拡大などの希望が寄せられており、今回JEMA にて作成したティーチャーズプログラムは、このような先生方の要望に応えられるような構成となっている。昨年度のテスト版プログラムでの検証実施(3 校計720 時間)を経て、今年度はつくば市(茨城県)や、日野市(東京都)における各教育委員会での理科教員セミナーなどにて、普及・展開を図っている。

今後は講師の拡充やJEMA プログラムのブラッシュアップを重ね、先生方の自立化に向けリーダーの育成を推進する予定である。

人材育成は根気のいるものであり、現在の小学6 年生が大学を卒業するのは10 年先になる。この間、授業プログラムはメンテナンスも必要であり、長期レンジで進めなければならない事業となる。ぜひJEMA 会員企業の皆様のご支援・ご協力をお願いしたい。

株式会社明電舎代表取締役副社長)

  志願者数 出生者数(18 歳換算) 志願者比率
平成12年 42 万人 150 万人(昭和57 年) 28%
平成22 年 25 万人 120 万人(平成 4 年) 21%
10 年間比較 40%減 -