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国際標準化に向けた活動状況

(1) IEC(国際電機標準会議)における動き

(a) SyC Smart Energy

SMB(標準管理評議会)傘下の組織(SG3(*1),SEG2(*2))における戦略検討や規格開発に先立つ事前検討などの活動を経て、2014年6月にスマートエナジーに関するシステム委員会(SyC Smart Energy)(*3)が設置承認されました。本委員会では、スマートエナジー分野におけるシステムレベルの規格化やガイドラインの策定、関連組織との連携・調整などが進められます(第1回会合を2015年6月に開催)。国内では、日本規格協会が国内審議団体となり、国内対応委員会が設置されています。

(*1)SG:Strategic Group,(*2)SEG:Systems Evaluation Group,(*3)SyC:Systems Committee

(b) SyC Smart Cities

スマートシティに関するSEG(SEG1)が2013年6月に設立され、システム委員会(SyC)設立の前段階として、作業範囲の定義、ステークホルダの明確化等の検討・審議が行われました。そして、SyC設立に向けた最終報告書がとりまとめられ(2015年8月)、2015年10月のSMBでの審議を経て、2016年2月にSyC設置が承認されました。

(2) ISO(国際標準化機構)における動き

「コミュニティーにおける持続可能な開発」に関する技術委員会(TC268)と「スマート都市インフラ」に関する分科委員会(TC268/SC1)が設置され、TC268-SC1では,スマートコミュニティーの評価指標などに係わる標準化が進められています。国内では、基準認証イノベーション技術研究組合が国内審議団体となり、国内審議委員会などにて日本としての対応審議が進められています。

(3) 国内におけるスマートグリッド関連国際標準化戦略

経済産業省 次世代エネルギーシステムに係る国際標準化に関する研究会にて、スマートグリッド分野に関係し今後その標準化活動が重要とされる事業分野について、7分野・26の重要アイテムを、2010年1月に設定しました。
その後、2012年1月に日本工業標準調査会(JISC) 国際専門委員会の下に設置された「スマートグリッド国際標準化戦略分科会」での検討により、20の重要アイテムへの見直しが行われ(2012年12月)、各担当国内審議団体による行動計画の策定および適時の進捗状況の確認が行われました。
さらに2016年1月には、「スマートグリッド戦略専門委員会」(旧「スマートグリッド国際標準化戦略分科会」)での検討により、20の重要アイテムから、表2に示す18の注力すべき領域に見直しが行われました。

図3 スマートグリッド国際標準化に関わる主な体制


【図3】 スマートグリッド国際標準化に関わる主な体制

【表2】 18の注力すべき領域(2016年1月設定)
区分 注力すべき領域
1. 水平技術 ① 領域のシステム間連携(TC57、通信他)
② セキュリティ
③ 認証
2. システム 関連 ④ 送配電系統広域監視制御システム
⑤ 配電自動化システム、系統向けEMS/SCADA
⑥ 分散型電源管理システム
⑦ 送配電用 パワエレシステム
⑧ スマートエナジーグリッド、マイクログリッド、VPP
⑨ デマンドレスポンスシステム
⑩ DRアグリゲーション
⑪ HEMS / MEMS
⑫ BEMS
⑬ FEMS
⑭ 蓄電システム及び蓄電池
⑮ 電気自動車充放電システム
3. マネジメント関連 ⑯ 設備管理システム
4. マーケット領域 ⑰ 電力市場システム
5. その他(中長期の検討項目) ⑱ 環境負荷

出典:JISCスマートグリッド戦略専門委員会 報告書(2016年1月)より抜粋